第七百四十二話_short ウィルス感染の季節 [literary(文学)]
近頃、インターネットの詐欺サイトというのが増えているそうで、実は私もあやうく引っかかりそうになった。ネットショッピングをする機会が増えている中で、少しでも安い品物を求めていたら、出モノを発見して思わず購入してしまう。ところがよく調べてみるとそのサイトは中国人による偽サイトで、お金を払っても何も届かないというものだ。
そんなものに引っかかるバカはいないだろうと思っていたのだけれども、品物の安さに目がくらんで、もう少しでお金を送金してしまうところだった。
それからはさらに用心するようになり、あんなものに二度と引っかかるものかと心に誓ったのだが。
ある日、タブレット携帯で探し物をしていたのだが、突然画面に警告ダイアログが現れた。
”警告! あなたのタブレット上にウィルスが検出されました。OKボタンを押して今すぐスキャンしてください。”
え? この林檎マークのタブレットはウィルスの心配がないと思っていたのに。しかし最近はそういうのがあるのかもしれないと、驚きながらすぐにOKボタンを押した。すると画面が変わってスキャンアニメが現れた。スキャンしている棒グラフが左から右に動いて、緑の線が赤く変わった。
”ウィルスが検出されました。ストアに行き、ONAVOをインストールしてウィルスを駆除してください!”
これはえらいことになったと、リンクされていたストア行きのボタンを押していわれるままにONAVOというアプリをダウンロードした。タブレットは勝手に動いて、ダウンロードの後さらになにかをインストールして、みるみるタブレット上を占領してしまった。
なんなのだ、このアプリは?
少し不安になって、アプリ名をグーグル検索してみると……やられた!
これはアプリをインストールさせて後から課金してくるといった悪質な広告だったのだ。
やってしまった。私はなんて騙され易いのだろう。
すぐにアプリを削除して、自動的に読み込まれたものもすべて消したのはいうまでもない。
了
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